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むkし話をかくひとをかくむkし話の作家をかくぽいむkし話 2
からの続き。



 「すまん」 作家は井の頭公園内の「水生物館」の水槽に浮かぶカプセルの中で待機するウインダムとミクラスに話しかけた。
 「著作権の関係できみたちを登場させるわけにはいかなくなった」
 と同時にウインダムとミクラスはこのむkし話から消えた。作家は創造主であることの爽快感を覚えたが、かわりの登場人物をどうすればよいのか困ってしまった。

 「わたくしどもには著作権は発生しません」
 隣の水槽からこえをかけて来たのはウーパールーパーとえりまきトカゲであった。
 「わたしたちにもーいちどチャンスをください」 声をそろえ、何度もおじぎをする2匹。
 「うんうん。いいよいいよ」
 けなげな2匹に何度もうなづきかけるひとのいい作家であった。
 「腹へった~。なにかない?」
 PCから身を起こし、作家は妻を呼んだ。

 このとき鬼は井の頭公園をめざし新宿にたどり着いていた。なぜ桃太郎を成敗せねばならぬか、鬼はすでに忘れていた。桃太郎にたいする憤怒の情があるばかりであった。そう、この鬼は、いかに戦争は愚かであるかというメタファーそのものだちゅーの。いかにこの作家の知性が優れているかわかろーかというもんだ。

 「ナポリタンでいい?」
 「またスパか」 思わず言ってしまった作家はそれから小一時間妻から罵倒されることになるのだがここでは省く。

 桃太郎は井の頭公園の茶屋で甘酒を啜っていた。
 「このむkし話になんの意味があるのだろーか」 桃太郎は考えあぐねていた。
 「理由などない」 ここで作家は過去の名僧を登場させたかったのだがあいにく仏教に関する知識がなくあらわれたのはのっぺらぼうの顔に「名僧」と書かれた札を貼り付けただけの名僧である。

 「人生に理由などないのじゃ。ただこの存在することの奇跡に感嘆し、一日いちにちを大切に楽しめばいいのじゃ」
 「なんかハイデガーがはいってるな・・・・」
 「喝! 評論はどうでもよい! 『冷めたフリして生きるのは馬鹿のすること』 とビートルズも歌っとろーがあ!」
 「へい! もーしわけありませんでした」
 「わかればよい。ほら、考えてる暇などない。さっさと戦さの用意をせんか!」
 「なにをすれば?」
 「喝~つ! 腹ごしらえに決まっておろう。さ、早くいけ」
 名僧の支持に従い「いせや」支店にむかう桃太郎であった。

 ナポリタンスパゲティを食べつつ、作家は悩んでいた。
 「おれはバトルシーンなど書いたことないぞ。どうすればいい・・・・」


                                つづく




Bravo の小説・目次

by bra-net | 2004-07-01 22:15 | 小説、詩 | Comments(4)
Commented by iceday at 2004-08-18 22:07
で、でたー なんとオチにもいせや。いせやファンなのはよく分かりました。
でもあの店、確かに人を虜にするような何かがありますよね。
ちょっとほろっときました。この頃昔を思い出すことが多くて。
Commented by bra-net at 2004-08-18 23:00
〆ice さん         
>で、でたー なんとオチにもいせや。
オチではないような ( ̄∇ ̄;

>でもあの店、確かに人を虜にするような何かがありますよね。
いつも繁盛してるんですよね~

>ちょっとほろっときました。この頃昔を思い出すことが多くて。
♪う~さ~ぎ、老~いし、あ~の~や~ま~

ハイ、ツッコミ  ヨロシク(=゚ω゚)ノ
Commented by iceday at 2004-08-19 21:07
↑ 確かにオチでないです! 笑っちゃいました。
ブラボさんツッコミ上手ですね。
Commented by bra-net at 2004-08-19 23:49
〆ice さん        
>ブラボさんツッコミ上手ですね。
さんきゅ~~~ヾ(^∇^)

サイトを友達が作ってくれたものの、まったく使い切れず、半年間、掲示板だけでサイトの更新したことがあり・・・・・・・て、なんで告白せんとあかんね~~ん Σ(゚Д゚;
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